2019年11月24日

戸田芳樹氏講演@日本女子大学

松濤のプロジェクトでお世話になっている戸田さんの講演があるということで日本女子大学に行ってきました。講演のタイトルは「日本庭園のもうひとつの見方−デザインする立場から、作庭者のおもいやかたちを紐解く」。ランドスケープ界について色々なお話を聞くことができました。


日本庭園協会が主催ということで建築関係者は少なく、いつもとちょっと違う雰囲気。講演の最初に「今日皆様に伝えたいこと」として

1昭和30年〜50年代の造園作家へのオマージュ
2日本庭園史を空間、造園より見直す
3日本庭園を「ことば」でもっと語って見たい

の三つを挙げられました。1については戸田さんの著書「昭和の名庭園を歩く」で紹介されている事例(朝倉彫塑館、吉田五十八設計の猪俣邸といった小規模な庭から京王プラザホテル、砧公園といった大規模なものまで)を解説していただきました。以前は建物の背景、場合によっては脇役と思っていた庭ですが、今は建物を生かすも殺すも庭次第とも思っています。眺めいるだけではわかないものも、あれこれ経験が増えてくると他者の意図もわかるようになってきますね。「昭和の名庭園を歩く」はまさにそんな人向けに書かれた本です。そして、上記の2と3に関連するランドスケープ界に不足している事として次の3つをあげられました。

1近代造園史、特に日本人作家に冷淡である。
2作品を理解するアプローチが脆弱である。
3ランドスケープ作品を評論する人や場がない。

ランドスケープは建築と重なる部分も多いですが、建築界、特に日本の建築設計界とは全く違うようです。建築の設計は言葉で説明することは必須のようなところもありますし、近代からの歴史的な文脈は無視できないですし、あらゆる評価軸の賞やメディアがあって明確な一つのジャンルがありますね。勿論、この状況は恵まれた環境だとは思いますが、一方で自由度を狭めている側面もある気もしますが・・・

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日本女子大と言えば、SANNAが設計した図書館も見学できれば、、、と思っていましたが、近くにも行けませんでした。やむなく、歩道橋からの撮影(涙)。

posted by MDS at 00:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする